こまかがみ（新）

それでまあ、ご多分に漏れずあちらこちらで炎上
（怒りの日記、ブログ、掲示板書き込み、新聞社への抗議などなど）しており、
コラム全文はその急先鋒（？）かもしれない、こちらのサイトさんに掲載されている。
ブログ主（かなり有名なブログらしい）のきっこさんがかなりの怒りを持って
私がほぼ同意できる意見を書かれているので、今更私がどうこういうこともないのだがそれでもやっぱり言いたいことは言っておく。

どうやらこの作家さん、避妊手術は雌猫の「セックスして子供を産みたい」という本質的な生を奪うことだから選択しない、というのだが、これは大前提からしておかしい。
猫（に限らずほぼ全ての動物）の欲求は「子供を産みたい」ではなく「子孫を残したい」じゃないのか？
生まれた子供を根こそぎ殺されるんだったら、妊娠、出産で命を削る思いをしたにもかかわらず、
猫の欲求は何も満たされていないことになる
それくらいなら、ホルモンの分泌が止まってそもそも「子孫を残すためのサカリ」が発生しない避妊手術の方がよほどマシってもんだ。
そして、「それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受け」た結果選んだ子猫殺しの方法が
「崖の下に放り投げる」であるらしい。
・・・それは痛みも悲しみも、一緒に崖の下に放り投げてなにも引き受けていない行為だ。
死ぬ瞬間は見ないで済む。死体も始末しないで済む。一体なにを引き受けてるというのか。
本当に引き受ける気があるなら、一匹ずつに塩化カリウムなり毒物なりを投与し、
自分の手の中で息を引き取るところを見届け、埋葬してやれ。
「いっそ（子猫を）食べるなら納得する」といった人が周りにいるが、
私も崖から放り投げるよりもずっと全てを引き受けた責任の取り方だと思う。

さて。
作家が、「なんでわざわざ公開するかなあ」といいたくなる自分の日常を書くことで騒ぎになるのはこれが初めてではない。
私が知っているだけでも、渡辺淳一氏のこの記事はコメント欄が非難で埋まった結果、現在はコメント欄を削除している。
私は作家というのは、想像力に長けた人がなるもんだと思っていたのだが、
「こういうことを書いたらどういう反応をされるか」ということを想像できないというのはどういうことだろう。

それともこの非難も想像通りで、実は何の痛手をうけるでもなく
「この反応を次の作品に反映したらリアリティがでるよねふふふ」
とか、そういうふか～い読みがあったりするのだろうか。
特に今回の媒体は本人が直接書き込むブログではなく、編集者が存在する新聞である。
なぜ「作家さん・・・これはまずいですよ」とストップがかからないのだろう。

パターン1
「作家さん・・・これはちょっと、まずいですよ。抗議がきます」
「いいのいいの、大丈夫、次の週のネタがこっちなんだけどね、ほらこう続くから・・・」
「ふむふむ、なーるほど、そういう深遠な意図があったんですね、
うーんじゃあこちらも一週間の間の抗議は持ちこたえます！」
（このさまざまな人の怒りが落ち着くほどのネタってどんなんだろね・・・わくわく）

パターン２
「作家さん・・・これはちょっと、まずいですよ。抗議がきます」
「なんですって、ｱﾃｸｼの書いたものに文句でもあるの！？
コラムの契約した時に「何でも好きなこと書いていい、一切口は出さない」ってことになってたわよね！
このコラムのどこがいけないの、猫の本質がわかっていない猫好きたちのいいショック療法よ」
「あうあうあう・・・（ここで降りられたらカッコつかないし代わりの人もそう簡単に決まらないし）」
（後日)
「ふーやれやれ、コラム連載も終わってやっと一息だ。久しぶりに本屋にでも・・・
あ、あの先生の新作が出てる・・・「集団の怒りが暴走する時、想像を超えた恐怖がアナタを襲う！」
・・・・・・Σ(ﾟдﾟlll)ﾓｼｶｼﾃｱﾉｺﾗﾑﾊﾀｲｱﾀﾘｼｭｻﾞｲ？」

こまちゃの想像力ではこの辺が限界････
いやあ本当に作家さんてすごいですね。