2006年1月27日

たまにはブックレビュー

「萌える男」

オタクの一カテゴリーとして「萌え」があるらしい。
電車男のヒットは、オタクを表舞台に引っ張り出すと同時に、「恋愛指南を受ける前のオタク」のイメージを、マイナスに固定してしまったかもしれない。
その中の人の言い分を聞いてみるのもまた一興、と思って読んでみた。
資源の少ない日本にとっては、アニメやキャラクターは大事な産業になっている。「萌える男」はその産業の得意先でもあるわけだから、むげに扱ってはいけないだろう。

結論だけ言うと、
「萌えは家族崩壊を救う試み」らしい。
そこまで言ってしまうのはどうだろうと思いつつも、結構面白かった。
ただ、そこまで「悟りの境地の萌え」に達している「萌える男」がどれくらいいるのかは疑問。
大体悟っちゃったらその萌えを三次元に還元してくれない気がするんだけど。
・・・まあ、この本を楽しみ、ある程度納得するのは、私にもともとオタクの素質があるからかもしれないが(いや多分ある)。

少なくともひとつ、忘れてはならないことがある。
私の周りには、「オタク」と「人とコミュニケーションがとれない気持ち悪い人」「ひきこもり」などとの区別がつかずごっちゃにしている人がいるのだが、少なくともここに一人、商業ベースで本を出し(ということはそれだけ人と打ち合わせなどを重ねられる)、人を楽しませる文章を書けるオタクが存在しているということだ。

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コメント

>萌えを三次元に還元してくれない気がする
みみがいたい。。。。

山手線に乗っていると、「あ絶対この人秋葉原で降りる!」と一瞥で分かる人が少なからずいる。
そしてそれは9割がた当たる。

JRりんかい線に乗っていると、「あ絶対この人国際展示場(=コミケの殿堂ビッグサイトの最寄り駅)で降りる!」と一瞥で分かる人がいる。
そしてそれも9割がた当たる。

でも最近電車の中で、見た目男性誌のモデルさんみたいにカッコイイおにいちゃんたちが、○○ラ大戦について熱く議論しているのを目の当たりにして、
彼らも実は固定観念からの脱却を図りつつあるのかもしれないと思った。はい。

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